御挨拶 名誉会長
岐阜薬科大学長 勝 野 眞 吾
岐阜薬科大学同窓会会員の皆様方には、益々ご健勝にご活躍のこととお慶び申し上げます。
皆様方には教育研究基金をはじめ、なにかと大学に御支援いただいておりますこと厚く御礼申し上げます。
去る3月11日、東北地方を中心とする広いエリアを未曾有の地震と津波が襲いました。
あらゆる物が破壊され、喪失したその惨状は言葉では表せないものです。
加えて地震と津波に起因する福島の原子力発電所の事故の深刻さは、現在でも予断を許さず、危機的な状況を脱していません。
岐阜薬科大学同窓会会員の皆様方のご無事を心より願っております。
甚大な災害は広範囲に及び、被災された方、お仕事に大きな影響を受けられた方、あるいは地域の計画停電などが行われる状況下でご苦労をされておられる方々がおられるのではないでしょうか。
衷心よりお見舞い申し上げます。
現在本学に在籍している学生?院生のなかにも20人ほど東北地方の被災地出身の学生がいます。
また、今年度の新入生にも数人被災地からの学生がいます。
幸い学生達はすべて元気ですが、家族が被災したため、支援が必要なケースがあります。
これらの学生には、安心して学業が続けられるようできるだけの支援を行いたいと考えています。
さて、同窓会会員の皆様には、九重を通じて、あるいはそれぞれの支部総会にお招きいただいた折りに、本学の近況を報告させていただいておりますが、本年度のニュースとしては、4月から独立行政法人医薬品?医療機器総合機構(英文表記ではPharmaceuticals and Medical Devices Agency、その頭文字をとってPMDAと略される)と連携大学院をスタートさせたことがあります。
連携大学院は、高度な研究水準を持つ大学以外の国立試験?研究所や民間等の研究所の施設?設備や人的資源を活用して大学院教育を行う教育研究方法のひとつです。
今回連携の相手方となるPMDAは、医薬品、医療機器等の許認可業務及び認可され使用されている医薬品の安全対策及び健康被害救済を総合的に行う我が国で唯一の機関であり、研究機関としても認可されています。
連携大学院は、後期博士課程のみで期間は3年、院生として本学博士課程前期修了者あるいは社会人学生としてPMDA職員を受入れ、博士号の取得を目指します。
研究内容は、医薬品?医療機器の許認可の実際、医薬品の安全性に関する分野で行います。
現在、我が国の医療分野では、医薬品や医療機器が開発されてから認可されるまでに十数年ほどの長い時間がかかる、いわゆるドラッグ?ラグやデバイス?ラグが問題となっています。
この要因として、医薬品?医療機器等の許認可、安全性確保に関する専門機関であるPMDAにおける人材の不足があると指摘されています。
ちなみに、我が国のPMDAは、米国の同様の機関である食品医薬品庁(FDA)にくらべて、スタッフも予算規模も約1/10であり、国の仕分け作業においてもこの分野の人材育成を強化する必要性が指摘されています。
本学とPMDAの連携は、この分野での即戦力として活躍できる専門性の高い有能な人材育成を可能にします。
今回の連携大学院の意義は、ドラッグ?ラグ、デバイス?ラグという我が国の抱える重要課題の解消に貢献できること、そして有効で安全な医薬品?医療機器の迅速な開発に貢献できることにあります。
健康科学?ライフサイエンスの拠点形成を志向している本学にとって、この連携大学院は将来への重要なステップと考えております。
なお、PMDAとの連携大学院は、医学系の3大学(筑波大学、横浜市立大学、山形大学)で開設されておりますが、薬学系の大学では、全国初の開設となるもので、本年4月から第一号となる院生がこの連携大学院で研究を始めました。
新しい薬学教育が始まってから6年目に入り、来年4月には第一期生が社会に出ます。
本学には6年制の薬学科と4+2制(365体育备用网址4年+大学院365体育备用网址課程2年)の薬科学科がありますが、それぞれ素晴らしい資質をもった学生を世に送り出すことができると確信しています。
新しい薬学教育への移行の過程で、薬学分野の人材が枯渇する傾向があったため、需要と供給のバランスが崩れて、世間一般とは異なり、彼らはある意味では引く手あまたの状況下で就職?進路を考えています。
これは大変幸せなことではありますが、一方甘い考えが生まれやすい状況でもあります。
同窓の皆様には若い彼らを暖かく見守ってやっていただきたいと思います。
しかし、時には厳しい姿勢で彼らが甘えに流されないようご指導をお願いしたいと思います。
同窓会の皆様には母校の発展のため、今後とも一層の御指導と御支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。
末筆ながら会員の皆様方の一層のご健康とご発展をお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
九重76号より
皆様方には教育研究基金をはじめ、なにかと大学に御支援いただいておりますこと厚く御礼申し上げます。
去る3月11日、東北地方を中心とする広いエリアを未曾有の地震と津波が襲いました。
あらゆる物が破壊され、喪失したその惨状は言葉では表せないものです。
加えて地震と津波に起因する福島の原子力発電所の事故の深刻さは、現在でも予断を許さず、危機的な状況を脱していません。
岐阜薬科大学同窓会会員の皆様方のご無事を心より願っております。
甚大な災害は広範囲に及び、被災された方、お仕事に大きな影響を受けられた方、あるいは地域の計画停電などが行われる状況下でご苦労をされておられる方々がおられるのではないでしょうか。
衷心よりお見舞い申し上げます。
現在本学に在籍している学生?院生のなかにも20人ほど東北地方の被災地出身の学生がいます。
また、今年度の新入生にも数人被災地からの学生がいます。
幸い学生達はすべて元気ですが、家族が被災したため、支援が必要なケースがあります。
これらの学生には、安心して学業が続けられるようできるだけの支援を行いたいと考えています。
さて、同窓会会員の皆様には、九重を通じて、あるいはそれぞれの支部総会にお招きいただいた折りに、本学の近況を報告させていただいておりますが、本年度のニュースとしては、4月から独立行政法人医薬品?医療機器総合機構(英文表記ではPharmaceuticals and Medical Devices Agency、その頭文字をとってPMDAと略される)と連携大学院をスタートさせたことがあります。
連携大学院は、高度な研究水準を持つ大学以外の国立試験?研究所や民間等の研究所の施設?設備や人的資源を活用して大学院教育を行う教育研究方法のひとつです。
今回連携の相手方となるPMDAは、医薬品、医療機器等の許認可業務及び認可され使用されている医薬品の安全対策及び健康被害救済を総合的に行う我が国で唯一の機関であり、研究機関としても認可されています。
連携大学院は、後期博士課程のみで期間は3年、院生として本学博士課程前期修了者あるいは社会人学生としてPMDA職員を受入れ、博士号の取得を目指します。
研究内容は、医薬品?医療機器の許認可の実際、医薬品の安全性に関する分野で行います。
現在、我が国の医療分野では、医薬品や医療機器が開発されてから認可されるまでに十数年ほどの長い時間がかかる、いわゆるドラッグ?ラグやデバイス?ラグが問題となっています。
この要因として、医薬品?医療機器等の許認可、安全性確保に関する専門機関であるPMDAにおける人材の不足があると指摘されています。
ちなみに、我が国のPMDAは、米国の同様の機関である食品医薬品庁(FDA)にくらべて、スタッフも予算規模も約1/10であり、国の仕分け作業においてもこの分野の人材育成を強化する必要性が指摘されています。
本学とPMDAの連携は、この分野での即戦力として活躍できる専門性の高い有能な人材育成を可能にします。
今回の連携大学院の意義は、ドラッグ?ラグ、デバイス?ラグという我が国の抱える重要課題の解消に貢献できること、そして有効で安全な医薬品?医療機器の迅速な開発に貢献できることにあります。
健康科学?ライフサイエンスの拠点形成を志向している本学にとって、この連携大学院は将来への重要なステップと考えております。
なお、PMDAとの連携大学院は、医学系の3大学(筑波大学、横浜市立大学、山形大学)で開設されておりますが、薬学系の大学では、全国初の開設となるもので、本年4月から第一号となる院生がこの連携大学院で研究を始めました。
新しい薬学教育が始まってから6年目に入り、来年4月には第一期生が社会に出ます。
本学には6年制の薬学科と4+2制(365体育备用网址4年+大学院365体育备用网址課程2年)の薬科学科がありますが、それぞれ素晴らしい資質をもった学生を世に送り出すことができると確信しています。
新しい薬学教育への移行の過程で、薬学分野の人材が枯渇する傾向があったため、需要と供給のバランスが崩れて、世間一般とは異なり、彼らはある意味では引く手あまたの状況下で就職?進路を考えています。
これは大変幸せなことではありますが、一方甘い考えが生まれやすい状況でもあります。
同窓の皆様には若い彼らを暖かく見守ってやっていただきたいと思います。
しかし、時には厳しい姿勢で彼らが甘えに流されないようご指導をお願いしたいと思います。
同窓会の皆様には母校の発展のため、今後とも一層の御指導と御支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。
末筆ながら会員の皆様方の一層のご健康とご発展をお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。